小児歯科

• 両親や祖父母からの感染

  新生児の口の中にはまだミュータンス菌などのむし歯菌は存在していません。
  その後の生活の中で、ご家族から感染することが多いため、過度なスキンシップや食器の共有には注意を払い、お子様のお口の健康を守りましょう。

• 乳歯はエナメル質が薄い

  乳歯は大人の歯に比べてエナメル質が薄いため、むし歯菌の出す酸に弱い特徴があります。
  そのため、フッ素塗布で歯の強化を行うことが効果的です。

• 歯磨きが十分にできていない

  お子様はまだ十分に歯磨きができず、親御様の仕上げ磨きも大変です。
  しかし、セルフケアが不十分だとむし歯になりやすいため、当院でブラッシング指導を受けて、むし歯予防の質を高めましょう。

• だらだら食べ

  飲食をだらだら続けると口内が酸性の状態が長く続き、むし歯ができやすくなります。
  そのため、食事のあとには歯を磨き、だらだらと飲食しないよう注意しましょう。

• 治療後は定期的な検診で
  むし歯予防

  乳歯は永久歯と同様に大事な歯です。
  なぜなら、乳歯の生え方に問題があると明瞭な発音が得にくくなったり、永久歯の歯並びが悪くなったりすることがあるからです。お子さまの将来のために、日頃のケアと定期検診を続けるようにしましょう。

ブラッシング指導

お子様のブラッシングのくせを見つけ、汚れを染め出しすることにより、どの歯がみがけていないのかわかりやすく説明します。

シーラント

お子様の奥歯（乳歯や6歳臼歯）は対合面の溝が深いことから歯垢がたまりやすいので、むし歯にかかりやすい特徴があります。そのため、シーラントという医療用の樹脂であらかじめ溝を埋める処置が、むし歯予防に役立ちます。当院では特に予防効果が高いシーラントを採用していますので、ぜひ定期的にご利用ください。

フッ素塗布

フッ素を歯に塗布すると、歯質を強化できるうえにむし歯菌の活動を抑制できます。また、むし歯になりかかった歯を元に戻す再石灰化という作用もあるので、さまざまな意味でむし歯予防に役立ちます。ぜひ定期的にフッ素塗布を受けてください。

小児矯正

まずは一度ご相談ください。

歯並びが悪いと、歯磨きの際に磨き残しができやすく、虫歯や歯周病になりやすくなります。虫歯や歯周病リスクを軽減するために、検診などで歯並びの悪さを指摘された方は矯正治療を検討されることをおすすめします。
最近は顎の小さなお子さまが多く見られます。これは歯が内側に倒れることで、歯を支える歯槽骨が発達していないためだと考えられます。小さな顎に、大きな歯が並ぶことになるため、スペースが足らず、歯がガタガタに生える原因となります。
子どものうちであれば、お子さまの成長にあわせて顎の成長を育成することが可能です。顎が広く成長するように育成することで、歯がきれいに並ぶように導きます。
「自分の子の歯並びは矯正をするほどなのか」「矯正はいつ頃から始めれば良いのか」など、お子さまの歯並びに関して分からないという親御さまも多いと思います。相談するのに時期が早すぎるということはありませんので、気になった時点でぜひ一度ご相談ください。

初期治療と本格治療の
「2段階治療」

• 第一期矯正治療5歳～12歳ころ

  乳歯と永久歯が混在している混合歯列期に行う治療で、永久歯がきれいに並ぶための土台づくりを主としています。歯列幅の拡大や顎の成長を促進・抑制するなど、成長段階ならではの治療が可能です。

• 第二期矯正治療12歳ころ～成人

  永久歯が生え揃う時期以降に行う治療で、きれいな歯並びのための仕上げとして行います。年齢制限はありませんが、治療開始は早い方が良いとされています。

お子さまの矯正治療で使用する
主な装置

インビザライン・ファースト

6～10歳頃で乳歯と永久歯が混在するお子様を対象とした、マウスピース型矯正装置です。
成長途中の歯列に合わせて、「顎の大きさを広げる」と「歯並びを整える」両方の効果を同時に期待できます。
大人用インビザラインと同様に、透明で取り外し可能なマウスピースを段階的に交換しながら矯正を進めます。
インビザライン・ファーストを用いた小児矯正は、第二期治療に移行しても引き続きインビザラインを使用します。

床矯正

床（しょう）矯正は、入れ歯に似た取り外し可能な装置（床装置）を使う矯正方法です。
装置についているネジを少しずつ調整することで、歯を動かしたり顎を広げたりして、歯が並ぶスペースを作り出します。
取り外し可能で、主に就寝時に装着するため、学校生活に支障がなく、食事や歯磨きも問題ありません。
第二期治療へ進む場合は、セラミックブラケットを用いた表側のワイヤー矯正を行います。